ハムスターの防災は、災害が起きてから調べても間に合わないことが多いので、ふだんのうちに準備しておきます。この記事は、そのまま準備リストとして使えるように、優先順位をつけてまとめました。
もとにしたのは、環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン」です。ハムスターだけに向けた資料ではないため、ハムスターの飼い方の資料(PDSA・Blue Cross・RSPCA・MSD)と合わせて書いています。資料で確かめられなかった数字は書いていません。
- まず飼い主の安全。ペットとの避難は、飼い主の安全が前提(環境省)
- 食べ物と水は少なくとも5日分、できれば7日分以上(環境省)
- 小動物には、キャリーやケージが避難のときに欠かせない(環境省)
- 避難所でペットと同じ部屋で過ごせるとは限らない。受け入れ方は避難所ごとに違う(環境省)
- 停電で暑さ・寒さが心配なときは、家の中で温度が安定した場所へ。温度計で確かめる
準備リスト(優先順位つき)
- 住んでいる市区町村のハザードマップと、ペットを受け入れる指定避難所を調べる(環境省)
- かかりつけの動物病院と、預け先の候補(家族・知人)の連絡先をスマホに入れる
- ハムスターの写真をスマホに保存する(環境省)
- ケージの置き場所を見直す。落ちてくる物・倒れてくる家具の近くを避け、ケージを固定する(環境省)
- 家族で、だれがハムスターを運ぶか、留守中に災害が起きたらどうするかを決める(環境省)
- キャリー(逃げられない・空気が通る)
- ペレットと水:少なくとも5日分、できれば7日分以上(環境省)
- 使い慣れた、汚れていない床材・巣材を少し(RSPCA)
- 給水ボトルか小皿
- 温度計
- 排せつ物を捨てるビニール袋(環境省)
- ハムスターと飼い主の情報を書いたメモ(下の表)
- 予備の給水ボトル
- タオル
- ガムテープとマジック:ケージの補修や、情報の掲示に使える(環境省)
- ウェットタオル・清浄綿(環境省)
- 預け先と、引き受けてもらう条件を話しておく(環境省)
地震が起きたとき
- まず自分の身を守る。ペットとの避難は、飼い主の安全が前提です(環境省)
- 揺れがおさまったら、ケージの扉やふたが外れていないか、ハムスターがケージの中にいるかを確かめる
- ケージが割れたり歪んだりしていたら、キャリーに移す
- 避難するかどうかは、自治体の避難情報で判断する
ガラスを使ったケージは、強いショックで割れることがあります(GEX 取扱説明書)。ふだんから、落下物の少ない低い場所に置いておきます。
停電したとき
ハムスターの適温は18〜21℃前後です(PDSA)。停電でエアコンや暖房が止まると、部屋の温度が変わります。まず温度計で、ケージのそばの温度を確かめます(適温)。
夏の停電
- 直射日光と、熱がこもる場所を避ける(Blue Cross)
- 家の中で、いちばん涼しく日の当たらない部屋にケージを移す
- 高い温度と高い湿度はハムスターの負担になる(MSD)
何℃から危ないかの具体的な基準は、今回確認した資料では確認できませんでした。PDSA は、凍らせたペットボトルをケージの外側に置くと涼む場所になり、ケージの中に入れると冷えすぎることがある、としています(夏の暑さ対策)。
冬の停電
- すきま風の当たらない場所へ移す(Blue Cross)
- 床材と巣材を多めに入れて、もぐれるようにする(冬の寒さ対策)
- 5℃未満では冬眠のような状態になることがある(MSD)。寒すぎると「疑似冬眠」になり、危険なことがある(Blue Cross)
動かない・体が冷たいときは、疑似冬眠の記事の手順で温めながら、動物病院に連絡します。カイロなどを使う具体的な基準は、今回確認した資料では確認できませんでした。
自宅で過ごす(在宅避難)とき
家が安全なら、避難所へ行かずに自宅で過ごす「在宅避難」もあります(環境省)。支援物資や情報は、必要に応じて避難所へ取りに行きます(環境省)。
- ケージはいつもの場所が安全なら動かさない。動かすなら静かな部屋へ(PDSA)
- 食べ物と水を確かめ、食べ残しは毎日取る
- 夜に活動するので、昼は起こさない(睡眠)
避難するとき
環境省は、ペットと一緒に避難場所まで移動する「同行避難」を基本にしています。ただし、同行避難は避難所でペットと同じ部屋で過ごせるという意味ではありません。避難所でのペットの居場所やルールは、避難所ごとに違います(環境省)。
- ふだんから、住んでいる市区町村でペットを受け入れる避難所を確かめておく(環境省)
- 避難所の飼育ルールに従い、世話は飼い主が責任を持ってする(環境省)
- 避難所に入れないときに備えて、親戚や知人など複数の預け先を探しておく(環境省)
ケージ・キャリーで運ぶとき
RSPCA は、ハムスターを運ぶのはとても強いストレスになるので、どうしても必要なとき以外は運ばない、としています。運ぶときは次のようにします(RSPCA)。
- できるだけふだんのケージのまま運ぶ。小さいケースに移すなら、必要なものをそろえる
- かじって逃げられない、しっかりしたケースを使う
- 使い慣れた汚れていない巣材を入れる
- 餌はペレット。長い移動でなければ、水分は野菜や果物の小片で
- 覆いをかけて暗くする。ただし空気は通るように
- 暑すぎ・寒すぎに気をつけ、移動時間を短くする
グラスハーモニーのようなケージは、移動するとき扉を閉めて底トレイを持ちます(GEX 取扱説明書)。キャリーの選び方はキャリーケースにまとめました。
飼い主がいないときに起きたら
環境省は、留守中に災害が起きてペットだけが家にいる場合にどうするかを、家族や近所の人と話し合っておくよう書いています。
- 家族のだれが、どの順番でハムスターの様子を見に行くかを決める
- 鍵を預けられる人・預け先の連絡先をメモにしておく
- 長く家をあけるときの準備は留守番の記事へ
水・餌・床材・温度のまとめ
| もの | 準備すること |
|---|---|
| 水 | 少なくとも5日分、できれば7日分以上(環境省)。給水ボトルか小皿 |
| 餌 | ふだんのペレット。少なくとも5日分、できれば7日分以上(環境省・ペレット) |
| 床材・巣材 | 使い慣れた汚れていないものを少し(RSPCA) |
| 温度 | 温度計でケージのそばを確かめる。目安18〜21℃(PDSA) |
ふだんから確認・保存しておく情報
環境省のガイドラインには、ペットと飼い主の情報を書いて防災用品と一緒に保管する用紙がついています。ハムスターなら、次のような項目です。
| 項目 | 例 |
|---|---|
| 写真 | 顔と全身 |
| ハムスターのこと | 種類・性別・体重・生年月日・性格・特徴 |
| 健康 | 持病・飲んでいる薬・かかりつけの動物病院 |
| 飼い主 | 名前・電話・非常時の連絡先 |
買う前に:家にあるもので足りるもの
防災のために新しく買わなくても、家にあるもので足りるものも多くあります。
- ペレット・床材:ふだん使っている物を少し多めに買い置きする
- 水:人の飲み水の備えに、ハムスターの分も入れておく
- ビニール袋・タオル・ガムテープ・マジック:家にあるものでよい
新しく用意するなら、次の2つです。選ぶときに確かめる条件を先に読んでから探してください。
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ぐりの場合

ぐりと暮らしていた2021〜2023年に、地震や停電で避難したり、困ったりした記録は残っていません。ぐりをキャリーに入れて遠くへ連れていった記録もありません(キャリーの記事)。この記事は、資料をもとに「今なら準備しておくこと」をまとめたものです。
よくある質問
- 避難所にハムスターを連れていけますか?
-
ペットの受け入れや飼育のルールは避難所ごとに違います。同行避難は、避難所で同じ部屋にいられるという意味ではありません(環境省)。住んでいる市区町村に、ふだんから確かめておいてください。
- 食べ物と水は何日分用意すればいいですか?
-
環境省のガイドラインは、少なくとも5日分、できれば7日分以上としています。
ふだんのヒーターの使い方はヒーターの使い方と注意へ。
次に読むなら
出典
- 環境省「災害、あなたとペットは大丈夫?」(一般飼い主編)
- 環境省「一般飼い主向け 人とペットの災害対策ガイドライン」
- 環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」総説(用語の解説)
- RSPCA(ハムスターの運び方)
- PDSA「Keeping small pets cool in summer」
- PDSA「The ideal home for your hamster」
- Blue Cross「Hamster care」
- MSD獣医マニュアル「Hamsters」
- GEX「グラスハーモニー 450N・600N 取扱説明書」
確認日:2026年11月1日。避難所の受け入れや避難の方法は、住んでいる市区町村の案内に従ってください。ぐりの記録は2021〜2023年の記事と写真によります。
